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フォーク歌手の井上陽水さんに『少年時代』という曲があります。タイトルは知らなくても、「♪夏は過ぎ~、風あざみ~。誰の憧れに彷徨う♪」という冒頭のフレーズが印象に残っている方もおられるのではないでしょうか。このレポートを書くための取材をしたのは夏の盛りでありながら、その記事をUPするのは現在、まさにそんな頃合いになってしまいました。記事の内容に少々季節外れの記述もありますが、その点はどうかお許し下さい。
さて、今回ご紹介するのは名古屋でも老舗中の老舗のお茶屋さんと、長者町のまちづくりの取り組み〈都市の木質化プロジェクト〉の一環として造作された木のベンチです。 ![]() この日は午後からの事務局会議(仰々しくそう呼んでおりますが、メンバーは事務局長の名畑と私(大久保)しかおりません)でした。前半戦を【まちまるごと縁側―長者町バリアフリー情報】の第一弾でご紹介した〈パリオカフェ〉で済ませ、 ![]() このブログを読んでくれているらしい、私の知人のリクエストに応えるために、お茶の【升半】さんへ。 【松拍園 升半茶店 本店】TEL:052-211-4188 FAX:232-4188 URL:http://www.masuhan.co.jp/ 【升半】さんは、創業が天保十一年の老舗のお茶屋さんです。旧くて由緒ある家は代々の当主がその家に伝わる名前を継いでゆく倣いですが、【升半】さんもその例にもれず、現在の〈半三郎〉さんで五代目だとか。ご家族で現在もこのお店の二階に住まわれておられますが、それもこのまちで商いをする人たちや、遠方から繊維製品などの買い付けに来て下さる方々の繁栄と健康を願い、優秀な品質を維持するために、茶葉の製造や吟味に専心するためだそうです。老舗ならではの誇りと心意気ですね。 玄関口にはコンクリートが敷かれており、3cmほどの段差があります。電動車いすなら楽に乗り越えられる程度。手動車いすやベビーカーでも、少し前輪をあげる必要があるかも知れませんが、この程度の段差ならおそらく大丈夫でしょう。入り口が自動ドアになっているのも親切ですね。 ![]() 店内にはお店の中央にぐるりと各種の銘茶などが並べられたショーケースが巡らされ、やや狭い感じです。でも、車いすが入れないほどでもありません。お客さんがお店に入ってゆくと店員さんが総出で「いらっしゃいませ!」こういうことに慣れてないと、気持ちよいやら、照れくさいやら…。名畑も私も〈抹茶シェーキ〉を注文! 【升半】さんの抹茶シェーキは、さすがにお茶屋さんのものだけあって濃厚な味と薫りで美味しいのです。抹茶シェーキを待っている間に、店員さんが冷茶をサービスしてくれました。 ![]() 抹茶シェーキをテイクアウトして、錦二丁目マスタープランに基づく〈都市の木質化プロジェクト〉で造作した生木のベンチへ。 ![]() このベンチの風合いは経年変化によるもので、風雨にさらされながらもこの場所に据えられたベンチの表面を手で撫でていると、かつて森の中に生えていた頃からの木の記憶が、そのまま伝わってくるかのようでしみじみと温かい気持ちにさせてくれます。ふと私の地元・半田市出身の童話作家、新美南吉の「去年の木」という作品を思い出しました。 ![]() 最後に発見をご報告! この木のベンチ、チェアウォーカーは使えないか…と思っていたら、なんとこんな使い道が…。二つのベンチの間に隙間があり、そこに車いすがすっぽりと入るではありませんか…。しかもテイクアウトしてきた抹茶シェーキを置いておくところもある! これぞ正しく〈まちなか会議スペース〉閉ざされた部屋の中よりも、こうしてオープンな空間の方がよいアイデアが浮かぶ? それはどうかはともかく、まちの中にこんな風にベンチが置かれているだけで、そのまちに新たなる物語が日々生まれ続けてゆくような気がします。因みにこの写真を撮って下さったサラリーマン2人組も、隣のベンチで一息入れていたようでした。 ![]() #
by engawa_hagukumi
| 2014-09-26 14:23
| 長者町バリアフリー
今回ご紹介するのは、次々と新しくおしゃれなお店がオープンする長者町界隈にあって、昔から地道に営業を続けている喫茶店【安date(アンダンテ)】。この日は午前中に県の委託事業の説明会があり、その報告も兼ねての事務局会議でした。
![]() 【安dante(アンダンテ)】 安danteは、古い雑居ビルの地下にあり、そのために看板はこのように地上に出ています。慣れないと、看板があってもお店が見当たらないので一瞬戸惑うと思いますが、このレトロな雰囲気の看板と、メニューのサンプルがなかなかいい味を醸し出しています。 ![]() 雑居ビルの地下に降りるには、一旦鉄板で設えられたスロープを上がり、(写真は帰りに撮ったので向きが逆ですが…)エレベーターで地下に降ります。このスロープは見てお判りかと思いますが、勾配がかなりありますので、電動車いすなら低速でも楽に上って行けますが、手動車いすでは屈強な筋肉の持ち主ではないとひとりでは難しいと思います。当然のことに、下る時は低速でも怖いです。 ![]() しかし、驚いたのはこのエレベーター。雑居ビルについている普通の狭い、車いすが一台乗ればそれだけでいっぱいになってしまうようなものなのに、バック確認のためのミラーや手すりがついていました! ただし、横にはボタンがついていないので、乗り込む際に誰かに降車階のボタンを押してもらう必要がありますが…。 ![]() エレベーターを降りると、すぐ右手が【安dante】です。入り口はフラットで、自動ドア。車いすも楽に入れます。入り口付近は少々狭いものの、それはいろいろなものが置かれているためで、ハード的には十分な広さでしょう。その入り口付近を狭めているものも、美人で気さくな人柄のママさんや、店員さんが素早く退けてくれました。なんでもママさんのお母様も後年車いすを使われておられたとか。なるほど…。だからこそのスロープであり、エレベーターだったかと、納得しました。店内は比較的広めです。真ん中に丸テーブルがあり、そこに案内されました。 ![]() 事務局長に仕事の遅さを責められて泣いているのではありません。アイスコーヒーの美味しさに感動しているのです! さすがは喫茶店文化が隆盛を誇っている長者町で、長年お店を出している安danteさん。また、ここの日替わりランチは美味しいらしく、〈小倉トースト〉も事務局長のお勧めとか。 ![]() この日はランチを食べた後の珈琲ブレイクでしたので、残念ながらランチは食べませんでしたが、機会があれば食べたいです! トイレは…。すみません。確認するのを忘れました。 #
by engawa_hagukumi
| 2014-06-17 11:35
| 長者町バリアフリー
先週末の荒れた天候から一転して麗らかに晴れた昨日、二度目の長者町界隈バリアフリー行脚を敢行してきました。行脚というものの、今回はあまり時間が取れなかったため、一軒のお店しかご紹介できません。まあ、小粒でもピリリと旨みが効いている山椒のようなリポートになっていれば嬉しいのですが…。
![]() この日はジネンカフェのミーティングが延期になったので、午前中矢場町の名古屋市市民活動推進センターへチラシを届けに行きました。セントラルパークの地下街でランチを楽しんで、再び地上に出てその足で陸路を長者町まで車いすを走らせました。先のリポートにも事務局長の名畑が書いたように、錦二丁目長者町界隈は、名駅と栄というふたつの繁華街に挟まれているおかげで交通の利便性も道路事情もよく、気候と天気のよい日であれば電車の乗り降りに時間がかかる地下鉄を利用するよりも、こうして陸路を車いすで走った方が気持ちがよいものです。 まちの会所が入っているビルの下で事務局長と合流して、いざ今回の事務局会議の会場へ。 ①MITTS COFFEE STAND(http://mitts-coffee.com/) 私ははじめて入りましたが、入り口がフラットな上に自動ドアなので、どなたでも入りやすいでしょう。 ![]() 入り口付近に美味しそうなケーキやサンドイッチ、長者蜂のハチミツを使った〈はちみつマフィン〉などが並ぶ陳列ケースがあり、ここでオーダーすると店員さんがテーブルまで注文したものを運んで来てくれます。 入り口付近はその陳列ケースとカウンターとでやや狭い感じを受けますが、車いすと人が行き交えるぐらいの幅はありました。 店内にはジャズが流れ、各テーブル毎にスポットライトが当てられています。店内のあちらこちらに観葉植物がさりげなく飾られていたり、置かれているのも雰囲気が良いです。 私が注文したのは、生クリームが添えられ、キャラメルシロップがかけられたチーズケーキとアイスコーヒー。 ![]() ここのコーヒーは一度延藤先生が買って来て下さって(テークアウトもできます!)飲んだことがあり、その美味しさは知っていましたが、チーズケーキも濃厚な味わいでありながらも、チーズの臭みが感じられない一品でした。 そのあまりもの美味しさに思わず私もにっこり。 ![]() トイレは普通の洋式トイレしかありませんが、トイレへと向かう通路の開口部が広めで、チェアウォーカーでも伝い歩きが可能な方ならば、車いすを開口部のところにおいておき、壁伝いに歩いてゆけば利用可能でしょう。 これから会議に向かうという事務局長と店の前で別れて、私は桜通へ。今年は名古屋での花見は無理かなと思っていましたが、まだ咲いていくれました! 桜通沿いの桜。あの嵐のような風雨の中、よく耐えて咲いていてくれたものです。私は気管支が弱い上に花粉症なので春はあまり好きな季節ではないのですが、桜だけは特別ですね! #
by engawa_hagukumi
| 2013-04-10 12:03
| 長者町バリアフリー
あいちトリエンナーレ2013(国際芸術祭)に向けて、会場の一つである長者町地区で暮らす立場として、まちとアートの出会いを、しかけています。(主催:錦二丁目・長者町界隈まちづくり「まちのしゃべり場」実行委員会,NPO法人まちの縁側育くみ隊)
![]() ![]() ![]() 今回の延藤によるまとめはマーロンさんに敬意を表してバイリンガルまとめ。「PHANTOMS=まぼろしたのしむ」! ![]() どうか長者町でアーティストがのびのびでき、まちがそれによって成長し、楽しみ尽せますように。。。 ![]() * お迎えする私たちマチビトはとても未熟ですが、根気強く寄り添って下さるアーティスト、キュレーターさん、関係のみなさまに感謝です!あいちトリエンナーレは8月から。沢山の人をまちでもてなす、腹を括って、楽しみましょう!2013.03.01まちのしゃべり場にて。(場所:アートラボあいち) ![]() 最後の延藤まとめ。おなじみの頭韻要約法、今回の最後のキーワードは通訳泣かせの「むべなるかな」でした。英語では、、、「Of course!」ですやん!と談笑する様子。 #
by engawa_hagukumi
| 2013-03-01 22:00
| まちとアート
NPO法人まちの縁側育くみ隊は事務所兼タウンセンター「まちの会所」を引っ越しました。
しかしなんと4階エレベーターなし、というバリアフル空間。 チェアウォーカーである、スタッフ大久保(文筆、ホームページ、ジネンカフェ等担当)はいったいどうなるのか!? ![]() チェアウォーカーが安心して利用できるお店は、ベビーカーを押したお母さんや、高齢者も安心して利用できる店でしょう。そういうお店が増えれば人も集まりやすくなり、そのまち自体に活気が出て来ると思うのです。障がい者や、子育て中のお母さんや、高齢者が安心して暮らしたり、活動できるまちは、すなわち健康な人たちにとっても活動しやすく、暮らしやすいまちになると信じているからです。(大、名) 「大久保がゆく~バリアフリーの視点から長者町をみる~」 こつこつこれを続けて、充実したバリアフリーマップがゆくゆく完成する予定!「これがあると助かる」と言って下さる方にカンパを募って印刷物にできれば・・・ ![]() ①伏見駅エレベーター出口から地上に出ました。伏見通りを東にわたって長者町へ・・・ ②パリオカフェ ![]() オススメ!自家焙煎で珈琲180円。お徳で美味しく、入りやすいです。 ③シモジマ ここも入り口がフラットで、自動ドアなので入りやすい。商品棚がぎっしり置かれているために通路幅は狭いところもあるが、車いす一台分は楽に通れるスペースはある。なんと多目的トイレが4階に!トイレの中は車いすが一回転できる広さ。トイレ入り口周りがスッキリすると申し分なく満点! オススメ!生活雑貨・事務用品・食料品など。特に趣味のものが多く、はまってしまうとなかなか帰れない・・・ ④福生院 ![]() 車いすでもある程度参拝できるお寺。ただ、手動の車いすでは介助者がいないとちょっと厳しいかも。。。 オススメ!最も神通力の高い大聖歓喜天やなごや七福神、本四国八十八ヶ所霊場お砂踏みなど、たくさんのご利益にあずかれます。 ⑤丸の内カフェ 店内がすっきりしていて入りやすい。こちらもセルフサービスのお店だが、チェアウォーカーの私には、テーブルまで持って来てくれました。 こちらにいる時は、丸の内駅の多目的トイレが近いです。 オススメ!夜もやっています。最近はおいしい野菜やパンを店先で販売するプチマルシェが人気 ⑥丸の内駅エレベータ(2番)ここからトイレへ行き帰路へ・・・ 地下鉄4つに囲まれているので、便利です。 #
by engawa_hagukumi
| 2013-02-19 20:00
| 長者町バリアフリー
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